スルガ奨学財団スルガ奨学財団

海外研修

スルガ奨学財団では、以下の3つを目的として、スルガ奨学生となっている高校2年生・3年生を対象に毎年夏休みを利用して、アジア地域を中心に海外研修を実施しています。

  1. 国際人育成のための異文化体験と学業に対する励みの場を提供する。
  2. 国際化社会に対する高校生としての認識や国際感覚の向上を計る。
  3. 訪問国高校生等との国際親善に努める。

海外研修の様子
第29回(2024年7月28~8月3日)
派遣国:カンボジア(シェムリアップ)

プオク高校の生徒の皆さんによる歓迎と国際交流の様子

プオク高校の生徒の皆さんによる歓迎と国際交流の様子1 写真
プオク高校の生徒の皆さんによる歓迎と国際交流の様子2 写真

IKTT(クメール伝統織物研究所)にて染色体験

IKTT(クメール伝統織物研究所)にて染色体験 写真

生物多様保護センターにて

生物多様保護センターにて 写真

アンコールワット観光の様子

アンコールワット観光の様子1 写真
アンコールワット観光の様子2 写真

奨学生の声

この研修を通じて、私は単に知識を得るだけでなく、自分自身の価値観や視野が大きく広がったと感じています。
異なる文化や価値観に触れることで、自分自身の考え方や行動にどのような影響を与えるのかを考える良い機会となりました。
カンボジアの人々は本当に優しく笑いかけてくれる人が多く、言語の壁は感じながらもその温かい笑顔に救われることが多かったです。貧困に苦しむ人が多く、高い水準の教育や医療は受けられない中でも、現地の人々はその場にある小さな幸せを大切に日々を生きているように感じました。日本にいたら気づかない当たり前のことがカンボジアの人にとっては大きな幸せであると感じる人も多いでしょう。日本に住んでいたから良かったと思うのではなく、私はこの研修で得た知識や経験を生かし、将来的には国際医療や教育支援の分野で貢献したいと考えています。それぞれの国の文化や伝統を尊重しながら、すべての人が平等に医療や教育を受けられる社会を目指して行動していきたいと思います。

高校3年 Kさん



IKTT伝統の森では我々の近代化した生活とは違う、カンボジア独特の生活を見学しました。そこでは人々がガスなどを使わず薪を使ったり、機械をほとんど使っていなかったりと日本とはかけ離れた生活をしていました。現地の人々がカンボジア伝統のやり方で絹の織物を作っており、実際に一人一人の職人が心を込めて作ったものには「魂がこもる」と案内してくれた方がおっしゃっていました。また現地の方々は仕事、住居、食事、衣服があるだけで幸せであるとおっしゃっていました。現代の完全機械化された生産物が果たして本当に良いものなのか、また、現代の我々日本人が生きている社会は果たして本当に良いものなのかを考えさせられました。今我々が抱えている問題やIT技術の発達での機械化に伴う課題などに対し、新しい視点を持つことができたと思います。海外研修に参加したことで自分の見ている世界が広がり、思考の幅を増やすことができたと思います。やはりインターネットで知ることと実際に見て知ることは全く違い、実際に見ることの大切さを感じました。この研修で学んだことを今後の生活に活かしていきたいと思っています。

高校2年 Tさん



カンボジアの研修中にいくつか印象深かった出来事がありました。インフラの面でまだ不自由な点が多いことを強く感じました。舗装されていない道路が多く、電気が自由に使えない地域が存在することに驚きました。また、街なかには牛や犬などの動物がたくさんいる光景が印象的でしたが、ほぼすべての動物が飼料不足でやせ細っていたことが特に心に残りました。このような状況は現地の経済状況や生活環境を象徴するものと感じられました。さらに食事のスタイルも興味深いものでした。カンボジアでは、食事がすべて大皿で提供され、みんなで取り分けて食べるスタイルが一般的です。この共同で食事をする文化は日本とは異なり、現地の人々の絆やコミュニティの強さを感じることができました。カンボジアでの研修を通じて、異なる文化や生活習慣に直接触れることができ、とても貴重な経験となりました。その一方でインフラがまだ整備されていなかったり、医療においてもずさんな環境が続いていたりとマイナスな一面もありました。日本で自分たちが普段当たり前に思っていることのありがたさを改めて感じました。今回の経験を通して得た知識や感覚を、今後の学びや生活に活かしていきたいと思います。

高校2年 Sさん



あっという間の研修を終え、毎日が新しい事の繰り返しで驚きと感動を沢山味わうことができました。カンボジアという日本とは全く違った文化、環境を自分の五感を使い、たっぷりと味わい、カンボジアと日本の良さを同時に感じられる時間でした。研修に行く前はカンボジアという国は発展途上国で、比較的犯罪などが多い国と思い、不安な部分もありました。
しかし、都市部は想像よりも発展していて、日本からの支援も多く、穏やかな人が多い素敵な国でした。また、日本とは違うSDGsの課題も見つけることができ、基本的にインフラが主に問題であることがわかりました。実際に行ったからこそ現状を知り、自ら課題を見つけることができたと思います。今回の主な目標である、異文化体験し国際交流を深めること、国際親善に努めることを果たせたと思います。また、研修に行って学んで終わるだけでなく、今後研修で学んだことを活かしていくことで、更なる発展へ繋げていけると思います。

高校2年 Nさん



私はこの研修を経て、当初の目的であった異文化の理解、カンボジアの抱える問題の発見を叶えることができました。この研修が人生初めての海外訪問だった私は研修前、カンボジアに赴くことにいくらか恐怖や不安がありました。そういった恐怖、不安があったのはカンボジアが私にとって未知の場所だったからだと思います。しかし、人々との交流を介して現地の人々の温かさに触れたことで、それらは一切なくなりました。また、急速な経済発展をし続けるカンボジアですが、現地の人々との会話で私が感じたのはカンボジアの絶対的貧困、国による準備を必要としていることです。エアコンがついている建物はとても少ない、金銭的な事情で休日は家で過ごす家庭が多い、病院では適切な金額で治療してくれない等、現地に行ったからこそ見つかる問題点が沢山ありました。戦争の傷跡が人々の心にも国の財政にも生々しく残る中で、生きられること、居場所があることは幸せなことだという人々の言葉はとても深く響きました。私は今後も多くの経験を積み重ね、視野を広げていきたいと思いました。そして、豊かな暮らしが世界の当たり前になる日を願って学び続けていきたいです。

高校2年 Rさん

過去の海外研修先

第1回
1996年8月21日~8月25日
マレーシア(クチン) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第2回
1997年8月18日~8月22日
マレーシア(クチン)
シンガポール
現地学校訪問 現地学生と国際交流
日本人学校訪問
第3回
1998年8月17日~8月21日
マレーシア(クチン)
シンガポール
現地学校訪問 現地学生と国際交流
日本人学校訪問
第4回
1999年8月15日~8月20日
マレーシア(クチン)
ベトナム(ホーチミン)
現地学校訪問 現地学生と国際交流
戦争記念館 ベトナム戦史見学
第5回
2000年8月14日~8月19日
マレーシア(クチン)
ベトナム(ホーチミン)
現地学校訪問 現地学生と国際交流
戦争記念館 ベトナム戦史見学
第6回
2001年8月19日~8月24日
ベトナム(ホーチミン・ハノイ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第7回
2002年8月19日~8月24日
ベトナム(ホーチミン・ハノイ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第8回
2003年8月18日~8月22日
オーストラリア(ブリスベン) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第9回
2004年8月16日~8月20日
オーストラリア(ブリスベン) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第10回
2005年8月14日~8月19日
オーストラリア(ブリスベン) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第11回
2006年8月14日~8月19日
オーストラリア(ブリスベン) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第12回
2007年8月13日~8月18日
ベトナム(ホーチミン・ハノイ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第13回
2008年8月11日~8月16日
ベトナム(ハノイ)・カンボジア 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第14回
2009年8月3日~8月8日
ベトナム(ハノイ)・カンボジア 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第15回
2010年8月1日~8月7日
ベトナム(ハノイ)・カンボジア 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第16回
2011年7月31日~8月6日)
ベトナム(ハノイ)・カンボジア 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第17回
2012年7月30日~8月4日
ベトナム(ハノイ)・カンボジア 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第18回
2013年7月29日~8月3日
マレーシア(コタキナバル) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
第19回
2014年8月4日~8月9日
ベトナム(ホーチミン・ハノイ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第20回
2015年8月3日~8月8日
インドネシア
(デンパサール・ジョグジャカルタ)
現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第21回
2016年8月1日~8月6日
タイ(チェンマイ・チェンライ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第22回
2017年7月31日~8月5日
ラオス(ビエンチャン・ルアンパバン) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第23回
2018年7月30日~8月4日
ベトナム(ホーチミン・ハノイ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第24回
2019年7月29日~8月3日
台湾(高雄・台中・台北) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学
第25回 下記日程を予定
2020年7月27日~8月1日
新型コロナ感染症拡大の影響と感染防止のため中止
第26回
2021年7月27日~7月30日
フィリピン(オンライン) オンライン英語授業(グループ・
マンツーマン)SDGs講義
現地学生と国際交流
第27回
2022年7月26日~7月29日
フィリピン(オンライン) オンライン英語授業(グループ・
マンツーマン)SDGs講義
現地学生と国際交流
第28回
2023年7月23日~7月29日
フィリピン(セブ島) 英語授業(グループレッスン・
マンツーマンレッスン)SDGs講義
現地学生と国際交流
市内観光
第29回
2024年7月28日~8月3日
カンボジア(シェムリアップ) 現地学校訪問 現地学生と国際交流
史跡見学